「何で3人?」

飛鳥が帰り道で言っている。
未来も同じ様な事を言っている。

「よくわからないな~」

未来が笑っていた。
それを見た私と飛鳥は目を合わせた。

私はおそるおそる未来に

「ねぇ未来…?」

そう言うと未来は「ん?」と言った。

「あのさ、その…あの…」

私がそわそわしてると
未来は優しい顔になって

「春樹の事?」

私は小さく頷いた。
すると未来は

「気にしなくて良いんだよ」

未来はスッキリした顔をしていた。

すると飛鳥が

「西山が持っていた花って?」

そう言うと未来は嬉しそうに

「その日って私の記念日だったんだ」

私と飛鳥は頭に「?」があった。

「私が初めてフルートで優勝した日」

初めて知った。
未来がフルートをしてたなんて…。
ちょっと残念だった。

「春樹だけ見に来てくれたの」

そう言って未来は笑顔で

「だから春樹とは距離を置くの」

そう言って帰って行った。

私と飛鳥だけになった帰り道。
飛鳥は小さな声で言った。

「ウチも早くしないとな…」

意味は分からなかった。

するといきなり後ろから

「中井!」
という声が聞こえてきた。

飛鳥はビクッとなって後ろを見た。
すると飛鳥は驚きながら

「畑山…。岩岬…。」

そこに居たのは
畑山翔太と岩岬智也だった。