「そんな出会い…」

私は驚きしかなかった。

「珍しいな。そんなに驚くの」

「だって前田が…」

そう。
前田は今と全然違う人のようだった。
亮磨とはずっと犬猿の仲と思ってたのに…。

それに…。
せなが昔…。

「どうした?」

「あのさぁ…。せな…」

「ん?」

「あんた…。いじめられてたの?」

「…あぁ」

「だ、誰に?」

そう言うとせなの私を見る目が真剣になった。

「お前は俺がこの事を教えても今のままで居れるか?」

私は一瞬戸惑った。
だってこの事実を知ってしまったら何かが変わりそうで…。

けど知った方が良い。

「うん。私はそこまで弱くない!!」

私がそう言うとせなは笑った。

「じゃあ話すよ。俺は3人にいじめられてたんだ。その内の2人は菜月の知らない奴だ。勝井拓実ともう一人は高谷陸斗だ。そいつらは遠い中学に行った。俺はあと一人の奴を探してここに来た…」

「その一人って…?」

そして少し悲しそうに言った。

『飯沼雅木だ…』

私はそれを聴いた瞬間立ち上がってしまった。

「何で雅木が!?」

「さぁ…。けど田山のおかげで飯沼はいじめる事をやめた」

そう言ってせなはまた寝た。

「俺は少し寝る。明日でこの旅行も終わりだしな。明日に備えるよ」

私はせなを一人にした。

部屋を出た時、私は我慢していた涙を流してしまった。

「う…。うあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ」

そしてその日は終わった。