「どう言う事だよ?」

「お前は今の俺と同じだ」

「俺とお前がか…?」

「あー…」

俺は最初何言ってるんだ?と思った。

「お前に俺の何がわかるんだ?何で一緒なんて言えるんだ?お前は俺の何を知っているって言うんだ!?お前みたいにみんなに人気でちやほやされてる奴に何が分かるんだよ!!いじめられた事もないくせに!!」

俺がそう言うと前田はこう言った。

「俺は去年までいじめられていた…。けど俺を助けてくれた人が居たんだ」

「お前が…?」

「あぁ…。だから俺はそいつみたいにお前を助けたい!!」

「前田…」

「だから素直に生きろ!!」

そう言った前田が話した事は大川の事だった。

「あいつは一人になりたい俺に毎日話しかけてきた…。最初はずっと無視だ。けどだんだんめんどくさくなって…。それで俺は自分の事を全部話したんだ。
そしたらアイツ何て言ったと思う?『世界は俺中心に回ってるんだよ!!って言う考えはやめろよ?』って…。バカみたいだろう?笑っちゃうよな…。でもな…。
そんなアホみたいな言葉が俺には響いたんだ。俺はそんな奴を探してたんだ。
名前は大川亮磨。バスケ部だった。大川は俺をバスケに誘ってくれたんだ…。けど…」

ずっと笑ってた前田が急に悲しい顔になった。