和田菜月物語

その時亮磨は
ある部屋でイスに縛られていた。

「大川亮磨、お前は罪を犯した」

そう言って亮磨の前に立っているのは
見覚えのある人影。

「俺が何したってんだよ!!」

そして亮磨は大きな声で叫んだ。

「前田!!」

そう。
亮磨を誘拐したのは前田。

「それより今回は話を聞いてくれ」

「はっ!?」

「俺の話じゃなくてこいつのな」

そう言って出てきたのは

「…上原」

そこに居たのは由紀だった。

「どうも」

「何でお前が!!」

「まぁ落ち着けよ」

前田は笑って亮磨に言った。

「落ち着けってどうやってだよ!!」

すると由紀は亮磨の前に立った。
そしてこう言った。

「菜月の事は聞いた?」

「はっ!?」

「だから、菜月の事だよ」

「何も聞いてないけど…」

「なら、教えてあげる」

「えっ…?」

そして由紀は亮磨の耳元何かを言った。

「はっ…!?」

「本当だよ?」

「でも、そいつとお前は違うだろ!!」

「菜月と居た子の事?」

「そうだ!!」

すると
由紀は悪魔のような笑顔でこう言った。

「同じだよ」

「えっ?」

『私の名前は茶木翔子だよ』