和田菜月物語

「亮磨…、どこ…?」

私は一生懸命探した。
だが、どこにも居なかった。

「もう、どこに居るんだよ!!」

私は叫んで言った。
すると後ろからある声が聞こえた。

『どこにも居ないよ…』

私は後ろを見たが
そこには誰も居なかった。

「今の声って…」

その声に聞き覚えがあった。
だが思い出せない。

「誰だっけ…?それより亮磨!!」

私はまた探すのを始めた。

そんな私を見て笑う人影木にがあったが、
誰かは気が付かなかった…。

「バカだよね菜月って」

その人は板チョコを食べながら
私の事を見ていた。

「希望は捨てない、人の話は聞かない」

そして
クスッと笑って最後にこう言った。

「そんなんだから失うんだよ…」

そう言って木から下りた人は
ホテルの中に入って行った。

そんな中私はまだ探していた。
残り時間は1分。

「亮磨…?どこに居るの?」

すると
後ろから走って未来が来た。

「菜月!もう時間だよ?」

「待って!亮磨がまだいないんだよ?」

「大川君?そう言えばさっきから見てないなぁ…」

「でしょ?だから探してるんだ」

するとその場に紙落ちてきた。

「何これ…?」

「何て書いてるの?」

「読んでみる…」

【大川亮磨は預かった。返してほしかったら料理対決で負けろ】

「…何これ?」

「亮磨…」

その瞬間
料理対決が始めるチャイムが鳴った。