和田菜月物語

その頃
私は前田の後を追っている所。

「何してるんだろう?」

私は変に思った。
地獄耳で勘が鋭く頭のいい前田が
私に気がつかない事が。

すると前田は小声でこう言った。

「早くしないと翔子が危ない…」

私は叫ぶ声を殺して
心の中で叫んだ。

(翔子…?)

私は頭の中真っ白になった。

翔子が生きてる。
翔子が危険な状態。
翔子は由紀。

色々な考えが頭の中で
飛び散っている。

(はぁ~。こんな時未来ならなぁ…)

「せなの事は予想外だし。西山の言葉もなぁ…。誰を信じようか…?」

その時
いきなり前田の携帯が鳴った。

私はビックリして
その場で飛んでしまった。

変な物音に反応したか
前田がこっちを見た。

そして
こっちを睨んでこう言った。

「気のせいか…」

私は内心ホッとした。

そして前田は電話に出た。