「はいもしもし…」

【あっ、片桐さんのお宅ですか?】

「そうですが…」

【えー。娘さんですが?】

「はいそうです…」

【こちらは門山中東病院です】

「病院…?」

【はいそうです】

「病院が何か用ですか…?」

【あっそうでしたね…】

(おいおい…)

【実は先ほどあなたの両親が…】

「お母さんとお父さんが…?」 

【事故にあいまして】

「えっ…?」

【もっと残酷な事を言いますと…】

「はい何でしょう…」

【ついさっき亡くなられました…】

麻奈はこの事を聞いた瞬間
受話器を落としてしまった。

【もしもし!?片桐さん!?】

そして受話器を置いた。

そのまま麻奈は家を出ていった。

何も考えずに家を出た。
行く場所も無いのにだ…。

本能が思うままに動いてる。
そんな感じだった。

そして
川に入って行った。

(このまま楽になろう…)

そう思った瞬間
麻奈は川の中で倒れてしまった。

そして目覚めた。

立ち上がった。

その時は麻奈は
この世に居なかった。

そして
新しい命が生まれた。

それが

『片桐麻子』だ…。