~千沙side~

恋羽にからかわれながらも1日が終わると、クラスに見慣れない生徒が1人入ってきた。


浜中チームに入っている1年生の男子生徒だ。


そんな子があたしに用事なんてあるワケがないと思っていたので、「千沙さん!」と、声をかけられた時には驚いて目を見開いた。


「あ、あたし?」


自分で自分を指差し、首をかしげる。


1年の男子は何度もうなづき、「一緒に帰りましょう」と、言ってきたのだ。


「一緒に帰るって……君と、あたしが?」


「はいっ!」