~強side~

冬流組を潰して数カ月。


街は平和を取り戻していた。


腕に刺青をしている連中も減ったし、赤旗は本来の活動を取り戻していた。


俺の家にきていた女たちも安全を取り戻したことでそれぞれに家に帰ることができた。


でも……。


1人だけ、ここに残った女もいる。


桃花だ。


「強、ちょっと話があるんだけれど」


いつも隣の空き室を使っている桃花が、ひょこっと俺の部屋に顔をのぞかせた。


「なんだ?」

「入っていい?」


「あぁ」