正確に言えば防弾チョッキではなく、ただの金属板だった。


でもま、この際どっちでもいい。


俺はそう思い、倒れている男たちを順番に見て言った。


「力耶、強、手伝ってくれ」


「「なにをだ?」」


ほぼ無傷で戦いを終えた2人。


さすが、それぞれの頭だけあって強い。


「こいつらの服を脱がして、廊下の柱にくくりつけておこう。冬流の下っ端が帰って来た時に、組が潰されたと理解できるようにな」


そう言うと、力耶と強は大きな声で笑い「「サイコーじゃん、それ」」と、言ったのだった。