~大志side~

千沙と別れ、俺は一度家へ戻ってきていた。


まっすぐ部屋に入り、特攻服を手に取る。


これを着るのは何度めになるだろうか?


今までも乱闘の度に着てきたが、目立った汚れはついていない。


でも……。


今回はそうはいかないかもしれないな。


もしかしたら、兄貴の大切な特攻服を血で汚すことになるかもしれない。


そう思い、ギュッと特攻服を握りしめる。


兄貴……どうか、俺を守ってくれ。