人の縄張りにずかずかと足を踏み入れてきやがって……。


それがあったから、今日も通学路を見張らせていれば、案の定赤旗のメンバーは再び現れた。


しかも、まるで千沙を狙っているかのようなタイミングで。


「くそっ」


俺は下駄箱をバンッと勢いよく閉めて舌打ちをした。


いつかこんなことになる。


そう考えて千沙をチームから遠ざけていたというのに、敵はこちらの弱みをしっかり握っていたわけだ。


しかも、なにか裏のありそうな赤旗にバレるなんて……。