あの刺青は赤旗のマークではなく、赤旗を飲み込もうとしている連中のマークだ。


そして、そのマークは確実に増えてきている。


どんどん、勢力を増しているのだ。



そう考えているうちにバイクは北区へ入り、住宅街を抜け、そして古びたアパートが目に入った。


カナタの指示で強のバイクが止まる。


ここが、赤旗のいる場所か……。


俺はあちこちひび割れた外観を見上げた。


部屋はどこもカーテンがひかれていて、中が見えない。