「大志のことが、心配で……」


「大志君のこと?」


「うん。退院したのに、あんまり学校に来てないから」


「大志君、忙しそうだもんね」


そう言って、部屋の小さなテレビをつける桃花ちゃん。


今はちょうどお昼のニュース番組をやっていて、地方のニュースに切り替わったところだった。


警察が何人もパトロールへ出ていて、薬物や詐欺への注意を促している。