まぁ確かに、カッコイイとは思うけれど……。


ずっと一緒にいたあたしには、そこまで魅力的な存在には見えなかった。


「大志も、結構おっちょこちょいな所があったりするよ? 自販機でジュース買い間違えたり、天気予報で雨だって言ってるのに傘忘れたり」


「そうなんだ? でも、そういうギャップも全然ありだよね!!」


恋羽は更に盛り上がってしまい、興奮している。


人を好きになるとすべてが良く見えてしまうものらしい。


1人きゃぁきゃぁ言っている恋羽と一緒に歩いていると、私服の見知らぬ男が路上に立っているのが目に入った。