あたしの両手はぬるぬるとした生暖かい大志の血で染められていく。


「大志! しっかりして!!」


そう叫んでも、大志は目を開けてくれない。


「大志!!!」


叫ぶと同時に、あたしはハッと目がさめた。


体中に汗をかいていて、涙が視界を揺らしていた。


また、同じ夢……。


ドクドクと嫌な音を立てる心臓。


あたしは、そっと自分の胸に手を当てた。