~強side~

そして、日がかたむきかけた頃。


夜の乱闘に備えて、自室に置いてあるパンチングボールで軽いウォーミングアップをしていると、1階から桃花の声がきこえてきた。


「強、ご飯できたよ?」


ご飯?


俺は手を止め、時計に視線をやる。


もう、6時が過ぎている。


やっぱり、こうしていると時間の感覚がすごく短く感じる。


俺はグローブを外し、ベッドの上に投げた。