「カナタ……!?」


まだ傷痕の残っているカナタが、うつむき加減に病室へと入ってくる。


俺の背中に刺し傷を負わせた、当の本人が。


驚いてカナタを見ていると、カナタは突然病室の床に膝をつき、土下座してきたのだ。


「浜中さん……ご、ごめんなさい!!」


床に額をベッタリとつけて、小刻みに震えるカナタ。


俺は、カナタの服の襟から除いた青あざに気がついた。


こんな痣……ライブハウスで助けた時にはなかったぞ……?