~大志side~

強と力耶から、千沙たちを安全な場所へ移動したと聞いて、俺はホッと胸をなで下ろした。


俺が刺されたあの日以来、千沙には会っていない。


1度も見舞いに来てくれない千沙に不満を抱いたときもあった。


でも、きっと力耶たちに止められているから来られないのろうと、後になって悟った。


確かに、今は俺に近づかない方が懸命だと思う。


体がこの状態じゃ、何かあっても助けに入ってやることもできないしな。


「もう随分よくなってるんだけどなぁ……」