瞳は相手の男のことを思い出すために、しばらく空中に視線を泳がせていた。


そして、数分後。


「そういえば……」


と、何かを思い出したように口をひらいた。


「なにか思い出したか?」


「手の甲に入れ墨が入ってたのを見たわ」


「入れ墨? どんな?」


「なんだか、小さな星形みたいなヤツだったかな?」