その言葉に、あたしは視線をジュースから力耶にうつした。


力耶はグッとテーブルに身を乗り出し、近づいてきた。


その距離に一瞬たじろくが、すぐに周囲に会話を聞かれたくないからだと気が付き、あたしは力耶の隣へ移動した。


「実は、赤旗はドラッグや詐欺に手を出しているらしい。女や子供も恐怖で縛りつけ、仲間にして力を伸ばしている」


ボソッと言われた一言に、あたしは一瞬悲鳴をあげそうになる。


両手で口を覆ってそれを我慢する。


「それ……本当なの?」