「お前は、大志からほとんど何も聞いていないんだよな?」


「うん。 自分たちの下っ端に目を光らせるためにチームを合併させたって。大志から直接きいた話は、それくらい」


「赤旗のことは?」


「最近、すごく警戒しているなってことは分かっていたんだけれど。その理由までは知らない」


そう答えた時、注文したジュースが運ばれてきて一旦会話が途切れた。


オレンジジュースの中の氷からカラカラと音を立てて、涼しげだ。


「そうか……。それなら、お前が動き回るのも無理はないか」