毎日危険な言葉を耳にすることもなくなったし、妙な連中を見かけることもなくなった。


でも……。


それはまるで、大志とあたしの共通点が失われていくようでもあった。


「平和なのは、いいことでしょう?」


「それは、そうだけれど……」


「寂しい?」


恋羽がそう言ってあたしの顔を覗き込んでくる。


寂しい……。


そうかもしれない。


きっと、その言葉が今のあたしにはピッタリだと思う。