下っ端を束ねるためにチームを大きくすることも、ミサンガをあたしに作らせることも。


なんだか素直に受け入れることができなかった。


「あ、そっか」


そこで、あたしはこの違和感の理由にピンときた。


「なにが、『あ、そっか』なの?」


「あのさ恋羽。チームの証ってさ、ミサンガとか使うと思う?」


「チームって、大志くんの? ミサンガって、なんか女の子みたいで可愛い」


そう答え、恋羽はクスッと笑った。


そうなんだよね、ミサンガって、なんだか可愛い。


だから、それを不良仲間の証として使うのが、あたしはひっかかっていたんだ。