千沙が本当にここまで来てしまったことで、俺に怒られるということも、わかっているのだろう。


「お前、千沙に今日の集会のことを教えたのか」


そう聞いただけで、涙目になっている1年生。


カタカタと小刻みに震える1年生に、俺は軽くため息をついた。


ここまでビビってるってことは、もう肯定しているようなものだ。


でも、メンバーの前でどうこうする気もないし、チームに入って間もない1年生に根性焼きをする気もない。


俺は1年生の肩を軽くたたき、


「これからは、気をつけるんだぞ。あいつに危険な思いはさせたくないからな」


と、言った。