~大志side~

千沙たちと一緒に会場へ入ると、入口付近にいたメンバーたちがすぐに俺に気づき、道をあけた。



波が真っ二つに分かれてできたような道を歩いていてステージへ向かう。


「うーっす」


「お疲れさまっす」


時折、周囲から声が飛んでくる。


俺はその声にいちいち返事をしないが、後ろをついてくる千沙たちがぺこぺこと頭をさげていた。


全く、お友達ごっこじゃねぇんだぞ。


ステージに上がった俺は、その様子をあきれて見つめる。