【短】Snow Ring

なのにこんなに幸せでいいのだろうかとか色々な事が頭を過る。


だけどせっかくの自分の誕生日なんだし、余計な事は考えないでおいた。


ううん……久保先輩の真っ直ぐで誠実な言葉の魔法が強過ぎて………余計な事を考える隙なんて出来ないよ。


とりあえず…と言ってはなんだけど……


幸せだ………


「唯二……」


久保先輩の腕の中で幸せを噛みしめていると、久保先輩が私の体をゆっくりと離した。


大きくて逞しい先輩の手が、ソッとアゴに添えられる。


「好きだよ」


偽りの無い愛の言葉と同時に、私と先輩の唇が重なった。