【短】Snow Ring

真っ直ぐだけどどこか甘くて、心地よい声が、私に届いた。


「た、誕生日……?」


えっと……き、今日は12月5日………


「あっ!!」


ゴーーーッと頭を巡らした私は、ようやく今日が何の日か思い出した。


そうだった……今日は私の誕生日だった………


イヤだ私ったら…今日で1つ歳をとるって、すっかり忘れてたよ……


「その指輪、誕生日プレゼント。唯二に似合うと思って選んだんだ」


「先輩、が……?」


「そっ。気に入ってくれた?」


ウソ…久保先輩が、私の為に?


どうしよう……嬉し過ぎて泣きそうだよ……