【短】Snow Ring

不思議に思って目線を雪から先輩に移した途端に、久保先輩の右手が私の腰を引き寄せる。


すぐ左側から久保先輩がつけている香水の香りが強く香って、一気にホッペに熱が集まったのが分かった。


「あ、あのあの、先輩っ!?」


パニックになって先輩を見上げると、まるでチョコレートみたいに甘い笑顔を私に向けている先輩と目が合った。


いつもの久保先輩の笑顔だ…けど……なんかちょっと“イジワル”って言葉も含める様な笑顔なんだけどっ!?


「手繋ぐだけよりこっちの方が暖かいだろう?それじゃあレッツゴー」


「え、このままですか!?」