「来るの!?行っていいの!?」


「…あのな、今日はなしって選択はないわけ?」


「ない!!」


「わかってたよ、お前ならそう言うって…。
じゃあ、行くから待ってろよ」


「はーい!駅前にいる~」


「……はあ、了解」



大きな溜息をついてから、拓は電話を切った。


なんだかんだ、拓が優しいの俺は知ってる。



だから、きっと菜々美ちゃんは幸せだと思う。
拓なら絶対幸せになれると思う。

むしろ、俺と結婚して欲しいぐらい。



あ、でもあんなコワモテ嫌だな。


ぶっと一人で笑っていると、再度俺に声がかかった。


「あの」


その声の方を振り向くと、さっきの定食屋にいた女の子だった。


さっきは気付かなかったけど、外でマジマジと見ると結構可愛かった。
うん、スタイルもいいかも。

これで性格よけりゃあ、パーフェクトだね。



勝手に批評してると、その子が俺を真っ直ぐ見つめる。


「あ、ごめん。何?」