朱美ちゃんは悲しみとか、悔しさとか、そういうのを話さない子だと思う。 自分の中の苦しみを誰かと共有しようとはしない。 自分で解決して、受け入れる。 朱美ちゃんの中で、それが当たり前だったんだ。 そのクセ、他人の痛みまでも自分の痛みに変えてしまう。 朱美ちゃんが傷付いて、泣きそうになった時。 俺だけはいるって。 もっと、強く言わなきゃ。 朱美ちゃんが一人で苦しむだなんて、俺には耐えられない。 明日、会おう。 何時でもいいから。 そして、俺は朱美ちゃんに伝えよう。 “好きだ”と。