「光に入ったのは…総長に憧れたからです」

「…そうなの?」

「はい。凛さんって言うんですけど、カッコよかったです。
悪い事したくって、レディースに入ったけど、凛さんの魅力にやられてそっからは光以外興味なかったですね」

「うん」

「総長、ああ見えてとっても仲間想いなんですよ。
花蓮とぶつかってたのも、麻美がどう思ってたかは知らないけど、光の後輩が花蓮にめちゃめちゃにやられたからなんですよ」

「うん」

「私は初代でもなかったし、始まりがどっちかなんてわかんないですけど、あの時大きなレディースなんて光か花蓮だけだったし。
だから、何かと衝突したのは仕方なかったと思います」

「うん」

「だから、麻美達が総長バカにしてんのが許せなくて、仲間と喧嘩ふっかけました。
哲さん、そんなきっかけだったんですよ、それ」


そう言いながら、郁美ちゃんは俺の右手を指差した。
侑美ちゃんと視線を合わせながら、俺はぎゅうっと右手を強く握り締めた。