「私に出来るなら そうさせて あげたい… あなたが望んでる道を 照らしてあげたい… あなたの幸せを 一番近くで見守りたい…」

「でも… 私ではできないのよ… あなたの母親でもなければ 親戚でもない… あなたの担任だけど あなたが望んでる道を 与えることは 私ではできないのよぉ…」

凛は声をあげて 泣き出した。 幼い子供が泣きじゃくるように…。

凛はひたすら 言い続けた。

「ここ…に居たい… ここに…居たいよぉ…」

田村は凛を強く抱きしめ 背中をさすり続けた…。

「ごめんね… あなたの力になれなくて… あなたのこと 遠くから ずっと見守っているから…」

田村は 自分を責めるように 言っていた…。