隆文と里恵の葬儀が 行われた。

あの日の事を思い出すと 自分が壊れてしまいそうだから 花束で包まれた 2人の写真を いつまでも 見つめていた。
遠くの席から 聞こえてくる。

「凛ちゃん 可哀想ね。」
「2人揃って 亡くなるなんて 凛ちゃん哀れよねぇ。」

その言葉を聞くと 里恵の顔が浮かび 涙が流れる…。

お母さんは 私を助けてくれた… だから私は お母さんの分まで 生きなきゃいけない…。

お父さん 肩車してくれるって 言ってたのに… 凛のこと 嫌いになったんだね…

お父さん、お母さん… 大好きだったよ…。

凛 お父さんとお母さんのこと 絶対に忘れないよ…。

凛は泣かずに 居られなかった…。