それから凛は 両親から 1ヵ月あまり眠っていたことを 知った。

病室から見える空は 青く白い雲が ゆっくり流れている。

花瓶が床に落ちて 割れた音を聞いたところまでしか 意識がなかった。

その時の空も こんな感じだった。

でも 今は違う。 「消えたい」なんて もう思わない。

お父さん、肩車してくれたから。
お母さん 隣で笑っていてくれるから。