夢から覚めた凛の元には 隆文と里恵の姿が 手が届く距離に居てくれた。

隆文が「お帰り」 里恵も「凛の帰りを 待っていたのよ」 そう言いながら 凛のおでこをなでた。

「私…生きててもいいの? なんの力にも なれないよ?」
凛の言葉に 里恵が答えた。

「生きててくれるだけでいいのよ、ごめんね、守れなくて…」 里恵が 涙を流しながら言う。

「凛が生きててくれるだけで 父さんと母さんは それでいいんだよ それだけでいいんだよ」 自然と流れる涙を拭きながら 隆文は答えた。

凛は 誓った。
「生きよう。生きて、生きて、生きまくろう」