四つ葉のクローバー 幸福は誰の手に



伸「……どうかな?今はまだあの頃の感覚を掴めきれなくて、少し距離があると思う。だから本当は連絡先を教えるのも嫌だった。あの頃の様に距離が近付くとアイツをまた、俺が臆病なせいで傷付けそうだから。
でも、そうも言ってられない。孝臣、それを読んでどう思う?」


それに孝臣はもう一度手紙を読む。


孝「………これって狙いは奏…?彼女を孤立させようとして、わざと彼女に対して中傷的な事をしたの?」


伸は頷く。


伸「恐らくな。それに俺とアイツの関係を知っているなんておかしい。調べれば確かにわかることだか、わざわざそんな事する奴なんて、危険な気がする。」


確かにと孝臣も頷く。


孝「智也に連絡いれといて良かった。監視カメラがあればそれなりに対応出来るだろうしね。奏の事、任せて。」


伸「頼む。」


頷くと伸は振り返らず帰っていった。残された孝臣はもう一度手紙を読む。


孝「ストーカー……それにしては、狂気すら感じる。護らないと、あの子を。」


孝臣は手紙を綺麗に畳んで懐にしまうと寮に帰っていった。


オマケ


(ただいま…? 何でずぶ濡れなの?)


(お!お帰り孝臣。いや~女子寮に戻る道でね?二階から水を掛けられてさ。ほら、奏は怪我してるから僕が背負ってたんだけどね?)


(犯人は?)


(一人二人じゃなかったならわかんないけど、あれは一年だね。明日は一年の教室回って催涙スプレー撒き散らしてやろうかなって♪)←超笑顔


(ん、付き合う?)


(たまえが怒り心頭みたいだから彼女連れてくよ。じゃないと僕が危ない。ι)


(ん、そっか。)


翌日、一年の教室で悲鳴があがったとか…


さらにオマケ


(何か凄い悲鳴が聞こえない?)


(そう?それより奏、これ食べる?)


一年の教室で悲鳴があがっている頃、なにも知らない奏は孝臣と教室でお菓子を食べていたとか…