奏「Σうぉぉ…ι臣くん、伸ちゃんに何言ったの?絢ちゃんは?」
奏は少し振り返ると孝臣は肩に顎を乗せて唇を尖らせる。
孝「伸さん、放課後にこっち来るから。さっき言ってた写真持ってきてくれるって。絢之は今、自宅から出られない状況。こっちの教室全てにおんなじ写真貼られてたって言ったら超煩いの。」
嫌そうに顔を顰めた孝臣に教師が声を掛けた。
「話が見えないぞ?赤木、その伸さんっていうのは?」
千「奏の保護者ですよ。他は奏と孝臣の幼馴染みでこの二人です。」
た「ちょっと孝臣、アンタ状況判断って何判断するのよ。」
そっちは無視してたまえが孝臣に詰め寄ると彼は欠伸を一つ溢す。
孝「ふわぁ…ん、あの中傷と写真でどれだけの人間がそれを真に受けるかどうか?
……真に受けて嫌がらせしてきた人間にはどう制裁を下してやろうかな?」
奏「お、臣くん?ι何か、怖いよ?ι」
後ろから抱き付かれているので孝臣の顔は見えないのだが、のんびりとした口調とは裏腹に何故か雰囲気が恐ろしいと奏は感じていた。
孝「ん、そう?でもこの犯人がすぐにわかる訳じゃ無いし、ムカつくでしょ?八つ当たりくらい、いいじゃん。それより、お腹すいた。奏も食べる?」
どこから出したのか目の前にチョコのお菓子を出され苦笑がもれた。
奏「臣くん、ここ職員室なんだから少し我慢しようよ?ι」
た「いや、アンタら何いつも通りなの!?ていうか孝臣!アンタそれって奏を囮に使うの!?ιそんなの私は許さないわよ!?」
あまりにもいつも通り且つ、のんびりな二人に慌てて待ったをかけるたまえ。


