絢「大丈夫。それより怪我してない?そっちの方が心配だよ。」
柔らかい微笑みに少しドキリとした。
奏「伸ちゃんが助けてくれたから平気!ありがとう絢ちゃん、心配してくれて!」
胸がドキドキするのは気のせいだと言い聞かせいつも通りの笑顔を向け、絢ちゃんの手を握り立ち上がる。
絢「よっ、と。…お前、かっるいなー。ちゃんと食ってんの?」
奏「食べてるよ?」
絢「んー…あっ、じゃあアレだ。栄養がなかなか胸に…Σフゴッ!?ι」
孝「……セクハラ。」
何かを言いかけた絢ちゃんを臣くんが下から顎目掛けてアッパーをかました。
奏「い、痛そう…ι」
そんな私達の様子を黙って見ていた伸ちゃんはおもむろに立ち上がり屋上のドアを開ける。
奏「! 伸ちゃん!!」
伸「俺は戻る。お前らも終わったら写真をパソコンに入れて確認しろよ。」
ミ「あっ、待って下さい海堂さん!私も一緒に行きます!」
奏「伸ちゃん…」
呼び掛けたのにこちらをチラリとも見ない伸ちゃんに胸が締め付けれる。
奏(伸ちゃん…貴方に聞きたいこと私、一杯あるんだよ?伸ちゃんは私のこの二年間の事、なにも聞かないの?)
ポンッ
た「奏、くっらいぞー?ね、ね?さっきは凄い集中力だったね。いつもとは違う顔だったよ!」
奏「Σうぇっ!?ιあっ、そうなの?」
背中に飛び付いてきたたまちゃんに驚いて変な声が出てしまった。しかしいつもと違う顔ってどんな顔だろう?