伸「奏、ほらやるべき事をやれよ。時間ねぇーぞ。照明は?背景どうする?やりようによっちゃあこんなのだって撮れるぜ?」
ほら、と差し出された写真を見ると
奏「!! キレイ……これ今撮ったやつ?何で、こんな淡い色が出せるの?」
それは今この場で撮られた写真。明るいこの室内で撮られた筈なのにまるで月明かりに照らされているように見える斉藤さんは本当にキレイだ。
伸「海外に出りゃこんなの撮れる奴ザラといるぜ。んでどーするよ?手伝うか?」
奏「えっ、だけど私、何から手をつければいいのか…ι」
そう言うと伸ちゃんは『だよなぁ』と笑うと頭に手をポンッと置く。
伸「だったらお前の一番撮りやすい場所に行けよ。」
撮りやすい場所…撮りやすい場所…
奏「あっ、なら…」
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絢「んで、屋上か。」
奏「だって、いつも外で撮ってるし。……ダメ?」
上目遣いに絢ちゃんを見上げると何故か彼は少し赤くなり、いつもより強い力で頭を押さえてきた。
絢「あ~もうこの天然は!別に良いから早く撮ろうぜ!///」
奏「あたた!ι絢ちゃんちょっと痛いよι」
絢「ん?あ、悪い。で、俺はどうする?そこに立つか?」
絢ちゃんは私から少し離れるとクルリと一回転。
その瞬間にはAYANOの顔になっていた。


