伸「はい!OKです、お疲れ様でした。」
ミ「お疲れ様です!ありがとうございましたぁ!ところで伸さん!これが終わったあとなんですけど…///」
伸「ん?何かな斉藤さん?」
ミ「やだ伸さん!私のことは『ミナ』って呼んでくださいよ!///」
伸ちゃんの腕に絡み付く斉藤さんに伸ちゃんはカメラに目を向けるだけで一切彼女を見ない。
奏「……伸ちゃん……ιι」
アレは苛ついている。確実に苛ついている。伸ちゃんが必要以上に笑顔なのがその証拠だ。
実際、伸ちゃんという人は人間の好き嫌いがハッキリしているのだけれど、二年前まで一企業の社長だった彼はそれを決して表に出さない。
けど、分かる人には分かる。伸ちゃんのあの必要以上にいい笑顔が苛々を隠すためのものであると。
しかし斉藤さんはそれに気づく様子はなく、甘ったるい声で伸ちゃんに話しかけている。
その様子はまるで恋する乙女で…
奏「……あ。
(もしかして、さっき私を睨んだのって……)」
た「……斉藤 ミナってあーゆーキャラなの。うーわ、引くわぁ。ιアレね。あの手のタイプは思い込みが激しかったりするわよ!」
だから気を付けなさい!とたまちゃんが私に向かって言う。
絢「? 何でカナに言うの?」
た「あら、アレ見て気付かない?絢之は意外に鈍いのか?」
絢「え~?そっかな?」
コテンッと首を傾げるAYANOに顔が赤くなるたまちゃん。