伸「Σ!?ι なっ、何でお前ら……
Σあっ!!まさか対決するアイドルって絢之かよ!?」
振り返った四人に驚いたのは伸も同じ。
千尋に声を掛けられハッとしたように言葉を紡ぐが、彼らがどうしてここにいるのか気付いたようで頭を抱えている。
伸「くっそーマジかよ…アイドルが誰か知ってたらこの仕事断ったのに…ι」
いい年したオッサンが何とも無責任な事を言っている。
オッサンといっても見た目はまだまだ若いが…
奏「伸…ちゃん、だよね?久しぶり、だね。」
ぎこちなく、しかし柔らかい笑みで笑いかけると伸は驚いたように奏を見る。
伸「……ああ。二年ぶり、だな奏。」
しかし、目が合ったのは一瞬だけ。すぐに気まずそうに目を逸らした。
奏「……っ…私とは話したくない、かな?だけど、私は貴方ともう一度話したい。このあと、話せない?」
それに気付き、奏は悲し気に声を詰まらせかけたがすぐに切り替える。
伸「俺はお前ら学生と違って忙しいんだ。このあとだって仕事が…」
伸の言葉に眉を寄せる奏。しかし悲しさからではない。これは少し、怒っているようだ。
奏「そう…なの。そうだよね。伸ちゃん、要領悪いから私と少し話すだけの時間だって持つことは…」
伸「おいこら待てや。誰が要領悪いだ?」
奏の言葉にカチンときたのだろう。僅かに鋭い眼差しで、奏を見た。


