ミ「あらAYANOさん、振られたわね。カッワイソー♪」
絢「オミくんに逆らうことなかれ…ってね。ってゆーか、私達はただの幼馴染みだし。カナの事は可愛い妹みたいに思ってるだけよ。」
嫌味を言っているつもりだろうが、絢之にとって効き目はない。というか、触らぬ神になんたらというように触らぬ奏に孝臣の祟りなしである。
これ以上は身の危険を感じる……ι
た「…なんか、アンタ達に関わっていくたび孝臣の裏の顔が…」
千「…うん、まさかここまでギャップがあるとは…」
その時、少し奥からAYANOちゃーん!どこー?という声が聞こえてきた。
絢「Σはーい今いきまーす!ιカナ、良いかしら?」
奏「う、うん!」
そっと孝臣から離れ絢之の後ろを歩いていこうとすると、左手が暖かいものに包まれた。
奏「? 臣くん?」
孝「迷子予防?」
奏「私の?」
孝「じゃあ、俺の。」
左手の正体は孝臣の右手。何故手を繋ぐのか分からず名を呼べば、孝臣もコテンッと首を傾げ曖昧に返す。
どうやら大して理由は無いようだ。
奏「? 変な臣くん。いつもはこんなことしないのに。じゃあ、行こ?」
クスクス笑いながら孝臣を引っ張ると逆らうことなく進む。
それを後ろから見ていた二人の友人は…
た「アレでそれだけなんだ。」
千「孝臣の突然の行動にいちいち反応していたら大変だっていうのは奏も、わかってるんだろうね。いや、アレは疑問にも思ってないのか?」
た「奏の羞恥ポイントがわからん。(可愛いけど…)」
千「確かに。(可愛いけど…)」
そんなことを話ながら二人も後を追う。
ミ「……何なのかしらあの人達。というか私のこと無視するわけ!?ι」
仕方無く斉藤もその後を追うのだった。