た「うっわ。出たよ天然が。ホントこの子は計算じゃないだけ質が悪いよね?」
千「う~ん、孝臣の天然は善くも悪くも心臓に悪いよね。あれに普通に接せれる奏は英雄だよ。」
た「つかさ、あれに堪えれるのに何で抱き締めたら、小動物みたいに震えるんだろ?(可愛いけど。)」
千「そりゃお互い子供じゃないからね。僕らも異性を意識する歳ですから不意討ちに弱いんじゃない?(可愛いけど。)」
た「奏、そーゆーの弱そうだもんね。(だから面白がって千尋にもやられてるんだけど…)」
千「そーそー(だから僕もやっちゃうんだよね。たまえに思いっきり殴られるかけど…)」
たまえと千尋が好き勝手に喋っている間に奏はもう一つのお弁当を取り出し蓋を開けた。
奏「はい、臣くんの好きなオムライス作ったよ?」
孝「ん、有難う奏。」
ふわりと笑い孝臣は奏からお弁当を受け取ると、もきゅもきゅと食べていく。
補足するが孝臣は奏や千尋たまえ等、信頼出来る者の前だと表情は少し出てくる。あくまで少し、だが。
奏(臣くんて見た目に反して大食いなんだよね。食べていくとき本当に嬉しそうに食べるし、作りがいがあるなぁ。……伸ちゃんは文句も言わなければ美味しいとも言ってくれなかったな。でも残さずに食べていたんだし不味くはないのかな?)
そっと奏は箸を置くと鞄の中に手を突っ込みあるものを取り出し構える。
カシャッ!
孝「? ん、奏?」
突然のフラッシュに目をパチパチする孝臣。しかし握られたスプーンは放さない。
奏「ん、臣くんが美味しそうに食べてくれるから撮りたくなっちゃた。」
ニコッと笑うと机にカメラを置いて再び食べ始める。
ちなみにカメラは今時、珍しくフィルム式の一眼レフのカメラだ。


