孝「ほら、下手に隠そうとすると、奏が傷付いちゃうよ。大丈夫、俺は元々、奏に言うつもりだったから。」
智「あっテメッ孝臣、自分だけいい格好しやがって!!」
千「いやいや、孝臣は最初っから教える気だったじゃん。智也と絢之が渋ってるから。」
?「何を渋るって?」
振り返るとドアの所で不機嫌そうに四人を睨む春くんとその横で不安そうにたまちゃんが春くんと四人を見比べていた。
奏「あ、ごめんねたまちゃん。ろくに説明もなくて…」
た「いや、私は別にいいんだけどさ。アンタの知りたいことは聞けたの?」
孝「ん、まだ?」
千「まだだね。皆が集まると何ですぐに脱線するのかな?」
孝「個性が強いもんね。で、奏。伸さん帰ってきてるよ。」
…………………
奏・春「は?」
前振りも無しにそんなことを言われて思わず間の抜けた声が出てしまった。
孝「? だから、伸さん帰ってきてるよ?」
コテンと首を傾げる臣くんの言葉を頭の中で判読する。
帰ってきてるよ
かえってきてるよ
カエッテキテルヨ?
奏・春「Σはぁぁぁ!?!?ιιι」
た「Σうっさ!ιι」
耳許で叫ばれキーンとしたのだろう。耳を押さえ不愉快そうに眉をしかめるたまちゃん。
奏「か、帰ってきてるって何で臣くん知ってんの!?ι」
春「つか、何処で見たんだよ!あの野郎にちゃんと一発、殴ったんだろうな!?」
孝「殴らないよ。俺らにそんな権利無いもん。奏と別れた後にね、駅前で見かけたの。(※←嘘)仕事でここに帰ってきたと言っていたよ。
あ、これ、お土産。」
奏「えっ?あ、ありがとう?」
お土産だというクレープを思わず受け取るも私の頭はなかなか再起動しない。


