四つ葉のクローバー 幸福は誰の手に



孝「絢之の声が聞こえるから来てみただけ。大体、今日は智也の所に集まる約束だった、でしょ。」


絢「あ?あぁ、そっか。つかちーちゃんは?」


ポンッと手を打つ絢ちゃんに臣くんは呆れたようにため息を1つ。


孝「先に、智也の家に向かって、いるから。絢之も一緒に行くでしょ。とゆうか、何で喧嘩して……」


臣くんは不自然に言葉を切ると、いきなり私の身体をグルンと後ろに回してポンッと背中を押した。


奏「へ?臣くん?ι」


孝「奏、ちょっと先に行ってて。俺と絢之はちょっと用事が出来たから。」


奏「えっ!?何?どうしたの?ι用事なら待ってる…」


絢「カナ、マジで先に行っててくんないかな?そんなに遅くならないけど、これは男同士の大切な用事だから。」


奏「な、仲間外れ…(泣)」


孝「嘘泣きしてもダーメ。ほら、
行って?」


口調は優しくても有無を言わさない二人に疑問が残るけど、男同士の大切な用事って言われては女の私は引くしかない。


奏「う、うん。分かった。」


私は二人を気にしつつもその場から離れた。この時私は想像すらしなかった。この時、彼らの後ろにあの人がいるなんて…