そして奏を探している孝臣達は…
千「居たかい!?ι」
た「居ないよ!どこ行ったのよあのクソガキ!?大体、何でアンタ達、桜野の事言わなかった訳!?マジ殺す!マジぶっ殺す!」
桜野の事を聞いたたまえは怒り狂い、本当に人一人殺しそうだ。
春「孝臣、こっちにも居ないぞ!?どーする?あとはどこを探していない?」
合流した春彦も手分けして探しているが見付からない。
孝「あとは、この先の家庭科室と化学室。二手に分かれるよ。俺と千尋が家庭科室。神崎と春で化学室ね。」
それに頷き、千尋とたまえは走る。その後ろで春は不安そうに孝臣を見た。
春「………なぁ、孝臣。もし“アイツ”が出たら…どうすればいい?」
孝「その時は取り敢えず抑えておいて。俺がなんとかするから。」
春「…うん。」
コクリと頷き、春彦はたまえを追う。孝臣も急いで千尋を追った。
ピリリリ
その時、孝臣の携帯が震える。
ピッ
孝「智也?奏が見付かったの?」
智『いや、たぶん死角に入ってる。だけど奏に取り付けていた隠しカメラでヤバイことになってるのがわかった。孝臣、“奴”が出てきた。』
孝「…………チッ。わかった。注意する。春にも教えておいて。」
智『ああ。気を付けろよ?』
ピッ
携帯を切るとすぐに千尋と肩を並べた孝臣は彼に忠告する。
孝「ちーちゃん、この先、どんな奏を見ても受け止めてあげて。」
千「えっ?なにそれ怖い。」
孝「千尋、真面目に言ってるの。今の奏は千尋の知っている奏じゃあ無い。とても厄介な奴を引き出してくれたみたいだよ桜野くんは。」
千尋はゴクリと喉を鳴らした。しかしにっこりと笑い家庭科室のドアに手をかける。
千「君達がその奏を受け止めてるんでしょ?嘗めないでよね。僕だって君達と友達やってるんだからどんな彼女でも受け入れるよ。」
『僕の懐は広いからね♪』とウィンク付きで笑う千尋に孝臣も僅かに微笑む。
ガラリと扉を開けるもそこはもぬけの殻。
千「あり?ハズレ?」
キョロキョロとさして広くもない室内を見渡すと孝臣はある場所を指す。
孝「ちーちゃん、そこは?」
千「ん?“準備室”?」
普段は包丁など刃物や他、調理道具を仕舞う準備室は鍵のかかる部屋なのでチェックは甘い。なので智也も教室にはカメラを仕掛けても、わざわざ準備室にまでカメラを仕掛けただろうか?
千「……もし鍵が開いていたらビンゴだよね?」
孝「智也がそこに仕掛けていなかったら、カメラに映らないのも、納得出来るし。」
二人は頷き、千尋がドアノブを掴む。
千尋がそれを捻ると
ガッ!
すぐに動かなくなり、鍵が掛かっていた。
千「閉まってる。」
孝「ハズレ?」
となると、残りは…
ガシャン!!
孝・千「Σ!?ι」
ガラスの割れる音が隣から聴こえ、すぐに春彦の声もした。


