だって…そこには何故か藤田君がいた。


「別に?」


「別に、じゃないし!!答えになってないし!」


「いや、たまたまだ。
たまたま お前が階段降りていった後に
これが落ちるのを見かけたからさ」


「はぁ…」


でも藤田くん、部活中っぽいね



「てか、これ探してたんじゃねーの?」



「え?あ、うん…そーだけど…。」


ちょっと待って。


…落ちるってことは風に吹かれてってことでしょ、


…てことは結構バラバラに飛んじゃって
拾いに行くのも大変なはずなのに…


全部、拾ってくれたの?


じっ…


「何だよ。」



「いや、なんでも……」


1度は言葉を飲み込んだものの



……


「あの、」


「ん?」


「…ありがと」


「…っ!」