素直じゃないけど




いた。



…藤田君は部室の奥のイスに座っている。


「…由衣!?…何でここに…」



「いや…何か通りすがりのバスケ部が藤田君が倒れたとか言ってたから…」



「…ふーん。心配してくれたんだ。」



辛そうだった表情が一変。



そう言ってニヤニヤこっちを見てくる藤田君…



「べ、別に心配なんて、してないし!ただ私のせいかな…って思った、から…」



「はぁ?…なんで」




「だってそうじゃん!…突然熱でるなんて…私のせいに決まってるもん…。…だから私なんてほっといたらよかったのに。」


「んなこと出来る訳ねーだろ」



「…なんで?」