電話の相手は、桃香の幼馴染の海斗からだった。 文化祭のときに連絡を交換し、海斗が大阪に帰ってからもちょこちょこ連絡を取り合っていた。 「お前が電話なんて珍しいな。」 『あぁ、ちょっと報告しようと思ってな。』 「なんだ?」 『俺転勤になってな、アメリカ行くねん。』 「は?アメリカ?」 『って言っても、2.3年や。』 「桃香といい、お前といい、なんでアメリカなんだよ。」 『しゃーないやん。桃香と同じ会社に入ったんやから。」 そう、海斗は大学卒業後、大阪にある桃香の会社の支社に入社した。